CBD(カンナビジオール)は、リラックス効果があるとされている麻が原料の成分です。
しかし、人間に対する臨床例は、まだ完全であるとは言い切れない状態で、その効果は未だ研究の途中です。
CBD自体には副作用がないとする研究者が多かった反面、最近の研究でCBDの副作用も報告されています。
ここではCBDオイルの危険性とデメリットについて詳しく紹介していきます。
この記事のまとめ
アメリカのFDAが発表しているCBDのデメリットとは
アメリカで大流行したCBD製品。
そのすぐ後にFDAによる規制が入ったわけですが、CBD製品のデメリットとしてFDAが報告しているのは次の通りです。
- 一部の製品は実証されていない医療効果で販売されている
- 品質が不明なものがある
- 副作用が起こる可能性を示唆しています
どちらかというと製品の内容寄りですね。
後述していますが、まだ臨床試験などが進んでない中で「●●に効果がある!」といっていろんなものが販売されていた背景があります。
CBDに副作用は有るのか?
FDA報告しているCBDの副作用は以下の通りです。
- 肝機能障害の可能性
- 眠気
- 下痢・食欲減退
- 気分の変化
- 男性の生殖毒性
- 他の薬物の代謝に影響
- アルコール又は、他の中枢神経系抑制薬と一緒に使用すると、眠気や鎮静効果が高まる可能性
気分の変化や眠気はリラックス効果によるものです。
CBDは副作用の研究も進められていますが、報告を確認している限りでは実際に研究で検証したCBDの濃度と市販されているCBDの濃度は異なります(かなり高い)ので、市販のCBD製品にすべて該当する副作用ではなさそうです。
CBDには副作用はないが、OD(オーバードーズの危険性はある)
2020/06/21追記
先日、こんなお問い合わせをメールからいただきました。(メール主には許可済みです)
舌下から吸収したのですが
直後から強い副作用に見舞われ
下痢や吐き気 頭痛 だるさ等が5日以上続きました。
体質的に難しいのかと思いつつも
確かに鎮静 鎮痛の効果を感じたため
副作用を避けながら
cbd の効果を得られないか考えております。(後略)
CBDは、副作用こそないものの、OD(オーバードーズ)症状はあります。
ODとは、過剰に摂取しすぎてしまったがために起こってしまう体の不調のことです。
こちらの論文に、
カンナビス誘導体およびエンドカンナビノイドアゴニストの薬理学
喉の渇き、目眩、吐き気はCBDの数少ない副作用です。しかも数日経つと消えます。
問い合わせ主の症状も、おそらく高濃度のCBDを摂取してしまったことから来る副作用だ
CBDのOD症状は、想像以上に辛い場合があります。
初心者はかならず低濃度のCBDから摂取していくようにしましょう。
以下の記事で詳しい摂り方を紹介しています。
ちなみにご本人にもお伝えしていますが、【体のどこにどう作用しているか私ではわからない】以上は、私のようなアマチュアに頼るよりも、きちんとした専門医にかかった方が絶対に良いですよ(摂るのをやめろって言われそうですけど……)。
皆さんもODには本当にお気をつけくださいね。
成分が正確に抽出されていたら危険性はない
要は、ちゃんと抽出されて他の成分から切り分けられているのであれば問題ないということです。
例えば塩を売ることが違法な国があったとして、塩水を水と塩にちゃんと分離させる技術を持っていて、塩の含まれない状態で水だけ売っていたら問題ないわけです。
THCという成分はいわゆる「ハイになる」違法な成分で、これを摂取してしまうと依存性や危険性の話が始まるわけですが、これを正確に分離することができていれば危険性はないことになります。
もちろんTHCが含まれていなければ、法律的にも問題ありません。
CBDオイルの正しい用い方
CBDオイルは、舌下で転がすことが推奨されています。
毛細血管が豊富なため、吸収率が上がるためです。
胃に入ってしまうと唾液以外にも胃液などでCBDオイルが薄まってしまうため、飲み込む前に舌の下で1.5分以上保持する事をお勧めします。
口から、吸引、どちらがより安全か
CBDオイルは舌下吸収の他にもVAPE(電子タバコ)での蒸気吸入があります。蒸気吸入は、肺を通過する事で急速に血流に入る為、CBDを摂取する方法として一番早く体感でき吸収率も最大約60%とされています。
しかし、問題とされているのは、VAPEに使われるCBDリキッドのほとんどに含まれているPG(プロピレングリコール)の問題です。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6076960/
製造業者のインタビューでは、プロピレングリコールは問題ないという報告もありますので、全てのCBDリキッドに該当するわけではないかもしれませんが、CBDオイルを舌下で吸収するより、VAPEの方が吸収力も良い為、アレルギーや副作用のリスクは高くなることが考えられます。
https://www.gizmodo.jp/2014/11/5_69.html
今迄に電子タバコを利用したことがない方は、CBDオイルの舌下吸収から始めて、物足りなければ吸収率の良いVAPEにチャレンジするのはいかがだろうか。
安心できる日本製のCBDオイルは?
日本で唯一純度99%のCBDオイルを製造販売しているPURE CBDは国内の工場で徹底した管理の中CBDオイルを製造していますが、原料の生産地は明らかにされていません。(海外となっています)
実際、国産CBDとして販売している数社に問い合わせた所、原料は海外とだけ返答を頂いています。
生産しているのがヨーロッパなのか、アメリカなのかは不明ですが、色々な国から輸入している場合に、違法成分のTHCの問題はクリアできていても、農薬や重金属まで徹底管理された畑で栽培されているかは各社にもっと詳しく問い合わせなければ分かりません。
日本では、大麻を栽培する際に都道府県知事の許可が要りますが、今の所CBDを栽培する為に承認されたケースはありませんので、原料から国産としているCBD製品は、違法成分を含んでいる又は、違法に栽培されている可能性がありますので注意が必要です。
問い合わせに対して成分分析結果を提示できない国内メーカーよりも、取引件数や企業の安全体制が整っている海外メーカーの方が、場合によっては信頼できる事もあります。
日本での製造は特例をのぞいて禁止されているはずですが、なぜ日本製があるのかはこちらの記事で紹介しています。
豆知識:アメリカでの事例とFDAの規制について
米国では、CBDオイルが先立って大ブームを起こしましたが、最終的にFDAが「効果効能を謳う場合は認可を取らなければならない」と規制して自体の収束を図るようになりました。
規制されてしまった理由についてですが、「CBDが●●に効く」とわかってから「この製品はCBDが入ってるから●●に効く!」という三段論法で様々な商品が効果効能を謳ってしまったことによります。
まだ研究が進んでいない状態で、「CBD入りのクッキーが●●に効く」なんて全部の商品に書かれたら購入側はたまったものではないですよね。
全ての効能効果や副作用が解明していない状態で、疾病を治癒する目的のマーケティングを行い、販売したとして指摘され、警告状を受け取っている企業は15社あり、以下の通りです。
- カリフォルニア州ノーウォークのKoi CBD LLC(日本国内でも人気のメーカー)
- カリフォルニア州ビバリーヒルズのPink Collections Inc.
- テキサス州サウスレイクのノリ油
- オクラホマ州ノーマンのNatural Native LLC
- カリフォルニア州シャーマンオークスのWhole Leaf Organics LLC Infinite Product Company LLLPは、コロラド州レイクウッドのInfinite CBDとして事業を展開しています。
- オレゴン州レドモンドのApex Hemp Oil LLC
- ニューヨーク州ブルックリンのベラ・ローズ・ラボ
- フロリダ州タンパのSunflora Inc./
- フロリダ州ブレーデントンのCBDストア
- カリフォルニア州コンコードのCurapureとして事業を行うHealthy Hemp Strategies LLC
- ノースカロライナ州シャーロットのPrivate I Salon LLC
- カリフォルニア州サンバーナーディーノのPlant Organixとして事業を行うOrganix Industries Inc.
- アリゾナ州フェニックスのRed Pill Medical Inc.
- カリフォルニア州ロサンゼルスのSabai Ventures Ltd. Daddy Burt LLC
- ケンタッキー州レキシントンのDaddy Burt Hemp Co.
CBDは様々な効果が期待され日本国内でもファンが増えていますが、購入する側も、販売する側も法律を遵守しなければ、日本でも近い将来規制されるかもしれません。
まとめ
- CBDオイルは危険性はないとされている
- FDAが副作用を報告しているが、臨床試験などでの実証はまだ
- 「ハーブ」の成分の1つであることを忘れない
- 他との組み合わせや体調によっては使用しない方が良いことも
CBDオイルの危険性について説明しましたが、危険性だけを見た方は、CBDに対して良いイメージがなくなるのかもしれません。
しかし、CBDを摂取してから心や体の調子が良くなったという方が多くいらっしゃるのも事実です。
CBD製品をお試しの際は、信頼できるメーカーやショップ選びが重要になります。
信頼できるメーカーを探して、楽しんでください。
Author Profile
- 2年前初めてCBDオイルに出会ってからどハマりしている自称都内っ子のアラサー女子(本当は東京の奥地のド田舎)
CBD製品は一通り全て試しており、CBDオイル検定が出れば即1級を取得できると豪語している。CBDオイルが好きすぎて論文などまで読み漁ったため、専門家に匹敵する知識が売り。
マニアックすぎて彼氏や友人に引かれるのでネットにてその知識を紹介中。
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